障がい者

じつは、うつ人はコップを手に持って、水をのんでいるのですが、顔も手もすきとおって、見えないので、コップがひとりで、宙におどっているように感じられるのです。水がコップから流れだしても、けっして、下へこぼれません。目に見えないうつ人の口の中へつぎこまれているからです。就労支援君は、うつ人の話は、たびたび聞いていましたが、見るのは今が、はじめてでした。そして、あまりのふしぎさに、すっかりおどろいてしまいました。夢でも見ているのではないかと、うたがわれるほどでした。なおも、のぞいていますと、うつ人は、こんどは、テーブルの上のたばこをとって、障がい者 就職 大阪をつけて、スパスパと、すいはじめました。一本の白いまきたばこが、パジャマの上の空中に横になったまま、じっとしています。そして、一方のさきが、ときどきポーッと赤くなり、そのたびに、空中からけむりがわきだします。うつ人が鼻と口から、けむりを、はいているのです。就労支援君が、このふしぎな光景を、むちゅうになって、のぞいていますと、うしろのやみの中に、サーッ、サーッと、着物のすれあうような音がしました。